ビールの種類は、発酵方法の違いによって大きく下記の3種類に分けられます。
上面発酵 / 下面発酵 / ランビック の3種類です。
歴史 | 古い | 新しい |
温度 | 常温(15〜25℃) | 低温(0〜10℃) |
発酵期間 | 短い(3〜4日) | 長い(7〜10日) |
特徴 | 芳酵で濃厚 | スッキリ |
楽しみ方 | フルーティーな香りと味わいを楽しむ | 喉越しを楽しむ |
種類 | 日本の99%を占めるビール | クラフトビール |
上面発酵(エール)の方が歴史は古いのですが、下面発酵(ラガー)は中世以降に始まり、19世紀以降、世界的に主流となりました。
下面発酵(ラガー)は低温で発酵が行われるため、雑菌が繁殖しにくく製造管理がしやすいといったメリットがあり、一定の品質を保ったビールを大量生産するのに向いていたからです。
私たちがよく目にする大手ビールメーカーのビールも、ほとんどがこのラガーのピルスナーという種類で、世界で最も普及しています。
それでは、それぞれの種類の特徴と代表的なビールについてご紹介していきます。
①上面発酵
20度前後で活発に活動する酵母(エール酵母)を用いて発酵させます。発酵後に酵母が表面に浮かんでくることから上面発酵と呼ばれています。約2〜3週間程度発酵させます。ホップや麦芽の香りがより多く含まれ、フルーティーな味わいが特徴です。以下、代表的な上面発酵ビールです。
代表的なビール
*ベルジャンホワイト <商品紹介:K.I.X>
小麦麦芽を使用したベルギーの代表的な上面発酵ビールです。ホップ以外にオレンジピール、コリアンダーなどで香りづけされているものもあり、フルーティーで爽やかな味わいが特徴です。
*アンバーエール <商品紹介:梅田迷子>
明るめの銅色~茶色のアメリカのエールビール。アメリカ品種のホップを使用し、ホップ由来の強めの苦みと香りが特徴。カラメルっぽい香ばしい麦の香りも。
*ブラウンエール <商品紹介:梅田迷子~again~>
濃い目の褐色ビール。見た目と違ってホップの苦みは弱く、ローストされた麦芽が使用されているので、カラメルやチョコレートに近い風味が際立っているのが特徴。
*アメリカンスタイルIPA <商品紹介:ちょっとにがいやつ / めっちゃにがいやつ>
IPA(アイピーエー)は、ビールの原材料の一つである「ホップ」を大量に使用してつくられるビールです。正式名称を「India Pale Ale(インディア・ペールエール)」といいます。ホップのもつ香りや苦味が、一般的なビールと比べるとかなり強いのが特徴。アメリカンIPAとは、 北米産のホップを使用しているIPA。 アメリカ西海岸発祥で、アルコール度数は高く、ホップの苦味とアロマが強いのが特徴。
*ポーター <商品紹介:大阪GOOD COP>
イギリス発祥の代表的なエール系黒ビール。ホップの効いた芳醇な香りとブラックモルトの香ばしい風味が特徴。濃厚であるが、後味がすっきりしている。*ゴールデンエール <商品紹介:口達者>
名前の通りきれいな黄金色をしたビール。ブロンドエール(Blonde Ale)とも呼ばれます。アルコール度数は低め、ペールエールなどのビアスタイルよりはホップの香りは控えめで、モルトの甘みが穏やかに感じられるのが特徴です。
*イングリッシュペールエール <商品紹介:おばちゃんの応援>
イギリス発祥のペールエールであり、イギリスではオーソドックスなビールスタイル。 他のペールエールに比べて、果物のような香り、甘く苦味の少ない味わいで飲みやすい。
*ケルシュ <商品紹介:シュッとしてるアイツ>
「ケルシュ」は、ビールの愛飲国ドイツのケルン地方で伝統的に造られているビール。1986年にケルシュ協定に調印した醸造所でつくられたものだけが、「ケルシュ」と名乗ることができる(原産地統制呼称)。 上面発酵酵母を使いながら、低温熟成するので、フルーティーな香りを持ちながらも、すっきりとした味わいを持つ。
②下面発酵
発酵時に6〜15度くらいの低温で最も活発に活動する酵母(ラガー酵母)を使用して発酵させます。発酵後に酵母が下に沈むことに由来して下面発酵と呼ばれています。比較的長期間(3ヶ月以上)低温で熟成させるため、スッキリとした味わいのビールが造られるのが特徴です。下記が代表的な下面発酵ビールです。
代表的なビール
*ピルスナー <商品紹介:ORIGINAL / 大阪一、ドライな女達。>
1842年に現在のチェコのピルゼンで誕生した、黄金色のビール(ボヘミアンピルスナ-)。 淡色麦芽・ノーブルホップ・軟水を用いる。それを真似てもう少し色が薄く、ボディが軽くてドライなジャーマンピルスナ-が誕生し、日本の大手メーカーもお手本としたので日本人にとっても馴染み深い。
*ウィンナースタイルラガー <商品紹介:大阪LOOP LINE>
オーストリア・ウィーン発祥。赤銅色のラガービール。それがウィンナーラガーです。低めの温度で焙燥されたモルトを使用しており、赤みがかっているのが特徴。かすかにトーストのような香りもします。モルトとホップのバランスが、ほどよい苦みとすっきりとした飲み口が特徴。
③ランビック
ランビックとは自然発酵のことで名前の通り、培養した酵母を使用するのではなく、空気中にある酵母を使用して発酵させる製法です。ベルギーのパヨッテンラント地域で醸造されるランビックがその代表格です。酸味が強く独特の香りが特徴です。
ラガービールとエールビールは、製造方法も起源も違います。 味や風味にもそれぞれ特徴があるため、飲み比べ、ご自身の好みを見つけてみてください!